冷温停止宣言の裏に潜む「ずさん工事」の現状
福島第一原発に作業員として潜入し、働きながら隠しカメラなどで取材を行っていた、ジャーナリストの鈴木智彦氏が、著書「ヤクザと原発 福島第一潜入記」の発表に併せ、外国特派員協会で会見を開いた。90分近い会見となったので、前後編でお送りする。(BLOGOS編集部 田野幸伸)
鈴木:
事故直後、東電は各社に
死んでもいい人間を集めてくれと指示しました。
その時、原発内に入るのに放射能管理手帳は必要なかった。健康診断などもなかった。実際、そういうパニック状態だったことは間違いないが。
ところが東電は、当時の名簿、健康診断結果を出せと、先月あたり下請けに言ってきた。
もう辞めた人もいるし、あの状況下で誰が入ったかも正確にわからないし、3月4月に働くための健康診断を今出しても意味がない。
結果どうなるかというと、下請け企業は、「そんなことは出来ない」と東電に言えず、
作業員に偽造の健康診断書、もしくはそれに近いものを「自主的に」出させる。
それがマスコミにバレれば「私たちは指示はしていない」と言って、クビを切る。
こういうことが原発のほぼ全てのエリアにおいて、日常的に行われている。
かといって絶望的かというと、そうでもないこともあって、実は、日立、東芝は事故収束のアイディアを沢山持っている。
それを政府、東電は「危機は脱した」という認識につけこんで、収束予算を削減している。
どんなアイディアを持っていっても、「予算がない」の一点張りで却下している状況。
そういう中に、暴力団、ヤクザが労働者として入り込んでいる。ヤクザは事故以前から、原発の共同体の中に入っている。
東電に聞けば知らないと言うだろう。問題になれば下請けのせいにして、トカゲの尻尾切りで終わらせる。
最後に、福島第一原発事故の収束は全くしておりません。これからが本番だという事を言っておきます。
これから、この腕時計形のピンホールカメラで隠れて撮影してきた、写真を公開します。
以下、リンク先記事へ
http://blogos.com/article/27119/
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